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全500件中、新着から388番目の記事です。
忘れない、あの夏を
投稿者:
Manuke
投稿日:
2005-09-25 17:11:05 UTC
『ロケットの夏 ~ Full Voice Version~』及び、番外編の『ロケットの夏 宇宙島へ
行く少年』をクリアしました。
(『ぼくのたいせつなもの』は鬱なので、ちょっと間を置いてプレイします(笑))
いやー、元々隠れた良作と言われる『ロケ夏』です、声が追加されたせいで十分に名作
を名乗ってもいいものになったのではないでしょうか。
ただ、やはり売れそうにないので「埋もれた名作」止まりかもしれませんけど(^^;)
ストーリー/テキストは、ボイスなし版とほぼ共通のようです。CGはサイズが640x480か
ら800x600に変わっている他、幾枚か追加があります。
肝心の追加要素であるボイスですけど、主人公の真幌高志君を含む全キャラに声が当て
られているのが素晴らしいですね。
ただ、「いわゆるアニメ・ゲーム的に誇張したお芝居ではなくて、日常会話で使ってい
るような自然な話し方」という演出をされているようで、抑揚が抑え気味な印象があり
ます。特に高志君はかなり素人っぽい感じを受けました。ここはプレイヤーの評価が分
かれる部分かもしれません。(個人的には良い印象ですが)
以下、各シナリオのレビューを記します。
ネタバレはないと思いますが、お話の傾向はある程度解説しますので、そうした部分も
知りたくない方は、申し訳ないですけど読み飛ばしてください。m(_ _)m
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★千星ルート
メインの題材であるロケットを扱ったストーリーです。
とにかく心を熱くさせてくれます。50マイルズオーヴァーを目指して少年達が集いロ
ケットを作り上げる、わくわく感がたまならい物語ですね。
「ジュブナイルの王道」という声も良く聞きますけど、どうでしょうか。
むしろ、『宇宙』というキーワードに郷愁を覚えるSF者向けと言えるかも(^^;)
エピローグの千星の言葉が、プレイヤーを宇宙へと誘います。
★セレンルート
異星サヴォアの王女であるセレンとの、束の間の恋物語です。
ストーリーにスペースオペラ的なガジェットが絡んできて、プレイヤーを楽しませてく
れます。もっとも、舞台はあまり星ノ宮学園からは離れませんけど(^^;)
エピローグでの『アレ』の登場シーンには、思わずゾクリとさせられました。
★ベルチアルート
セレンの従者であるベルチアのお話です。
こちらは武を尊ぶサヴォア人社会と地球との対比が強く押し出されているストーリーで
すね。武人ベルチアの不器用さ・弱さ・そして強さが魅力です。
個人的に一押しヒロイン(^^;)
★はるひルート
機械知性の在り方を描く物語です。
(実は『しすたぁエンジェル』や『ぼくのたいせつなもの』でも扱われる題材。foca氏
のメインテーマなのでしょうか)
はるひ先生はアンドロイド教師であり、常に無表情かつ感情を込めない声なのですが、
包容力と優しさがその壁を越えて伝わってくる名作です。
今回のフルボイス化によって、よりその部分が際だったと言えるでしょう。
★歩ルート
気弱系妹的な幼なじみの異星人という、一見すると軽いシナリオに見えがちですが(笑)、
実は最もシリアスな展開です。
歩に対する差別という題材に、『ロケットの夏』世界設定そのものに関する大きな流れ
が絡んできます。(これ以上ほのめかせないのが、もどかしい(^^;))
千星ルートと並んで、『ロケットの夏』のメインとなる物語と言えるでしょう。
★宇宙島へ行く少年
ファンサービス的なアフターストーリーですね。
ベースは千星ルートのようですが、高志君は特に誰とも親しくなっていない模様。
つか、モテモテ状態です(^^;)
(そして本人は皆の好意に気付いていない鈍感というお約束(笑))
宇宙ステーションで起きた殺人事件を追うミステリー仕立てになってます。
コミカルさとアップテンポな部分が楽しいお話でした。
(推理ものとしては少し物足りない感じも)
一番の不満は、どうして彼女を画面に登場させないのかという点。さぞかし素敵なお姿
だったろうにと、そこが悔やまれます。
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と、物語としてのバリエーションも豊富な、珠玉の作品です。
えろげ界でこれくらいSF魂を分かってらっしゃる方は他にいないでしょう。
(それが求められているかどうかは別として(^^;))
また、通販特典である『ROCKET SUMMER GUEST ART COLLECTION』は、外観こそぺらぺら
な小冊子に過ぎませんが(^^;)、掲載されたイラストは充分以上に豪華と言えます。
と言う訳で、お時間と懐具合に余裕がありましたら、ぜひとも購入してみてください~。
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忘れない、あの夏を
投稿者: Manuke 投稿日: